Brand history~Hermle(ヘルムレ)について~

時計製造メーカー「ヘルムレ社」は、約100年前、シュヴァーベン地方のアルプスの麓にその歴史を刻み始めました。以来、同社は伝統的な技術と卓越した職人技を受け継ぎ、すべての時計機構を手作業で丹念に製作するというこだわりを貫いています。 同社の時計は、静寂に包まれた環境で選び抜かれた最高品質の素材を用い、自社内で一貫生産されています。こうした背景から生み出される時計は、精密な時刻表示はもちろん、芸術的なデザインと高い耐久性で、日常を特別なものに変える逸品ばかりです。また、熟練の時計職人たちは、約3年半に及ぶ厳しい研修を経て高度な技術を習得。8日に一度のゼンマイ巻き上げという伝統的な仕組みを守りながら、その確かな技術を次世代へと受け継いでいます。 さらに、創業から100年をこえた今、ヘルムレ社は「テリュリウム」と呼ばれる革新的な時計も生み出しています。小さなプラネタリウムのように黄道十二宮や天体の動きを再現し、ベルを打つ機構をも備えたこの装置は、1年に一度だけの回転で地球の23.5度の傾きを表現するなど、時計製作の世界で「グランド・コンプリケーション」と称される高い技術の結晶です。 このように、ヘルムレ社は伝統と革新、そしてドイツ品質の確かな信頼を背景に、時を刻む美しさと精密さを世界中のお客様に提供し続けています。

ひとつの企業(Hermle)、三つの強力な事業部門

1920年代初頭に創業されたヘルムレは、1930年の時点ですでに世界で最も近代的な時計製造施設の一つとして知られていました。高精度と高品質を徹底する姿勢が、事業領域の拡大を促し、以来ヘルムレは「時計」「ムーブメント」「旋削部品」の三つの強力な事業分野で、何十年にもわたり高い評価を得てきました。

顧客との距離の近さ、課題解決を志向する思考、そして最適化された製造手法──
この三つが、ヘルムレのモノづくりの中核をなしています。

Hermle understand the clockwork

~ヘルムレはthe clockwork(時計の仕組み)を知り尽くしている~

ドイツにおいて、ヘルムレが唯一の大手クロックメーカーとして残っている理由は、実に多くあります。

ある人はこう言います──
「100年以上にわたり、機械式クロックを作り続けてきた経験の厚みこそが理由だ」と。

また別の人はこう言います──
「時代を超えて愛される美しさ、限界を追求した精度、そして隅々まで手を抜かないクラフトマンシップこそがヘルムレの真価だ」と。


ヘルムレは、シュヴァーベン・アルプ地方のゴスハイムにそのルーツを持つ家族経営の企業です。現在の本社は、近隣のライヒェンバッハに位置しています。この地域はかつてドイツの時計産業の中心地であり、今日でも発明精神と勤勉さの象徴として知られています。

この伝統ある精密企業は、品質にこだわったフロアクロック(柱時計)、壁掛け時計、置き時計、船舶時計、そしてレギュレーターを販売しています。また、ヘルムレは50年以上にわたり、高品質な旋削部品の製造にも特化してきました。これは大きな強みであり、時計ムーブメントに使用されるほぼすべての部品を自社の旋削工房で内製している点に表れています。

ヘルムレの製品は世界中で高い人気を誇り、ドイツ製クロックの品質の象徴として高く評価されています。


ヘルムレは、何世紀にもわたる伝統的な職人技現代的な生産技術とを融合し、「最も美しく、最も正確な時計を作る」ことを理念とするブランドとして知られています。
“Made in Germany”は、ヘルムレにとってただのスローガンではなく、長年にわたり実践されてきた信念そのものです。

クラシックな柱時計は、往年のライフスタイルを体現し、
デザイナーズ柱時計は、創造性、純粋性、革新性の証として輝きます。
ヘルムレの置き時計は、空間を彩る芸術品のような存在感を放ち、
レギュレーターは、明快なラインと究極の技術的完成度で見る者を魅了します。

複雑かつ高精度に作られたヘルムレの時計は、
美しさと技術が結晶した“マスターピース”。

──もしかしたら、それは「時を忘れる」ための最も美しい方法かもしれません。


チャールズ3世国王、国賓訪問中にヘルムレ製クロックを贈呈される──ドイツ製クラフトマンシップの象徴として選ばれた一品。

ドイツ連邦外務省が、ライヒェンバッハ・アム・ホイベルクの家族経営企業・ヘルムレに連絡

2023年3月29日から31日にかけて、チャールズ3世国王とカミラ王妃がドイツを国賓訪問しました。
この公式訪問において、ドイツ連邦大統領フランク=ヴァルター・シュタインマイヤー氏とその妻エルケ・ビューデンベンダー氏が国王夫妻を迎えました。

3日間にわたる各種行事の中で、大統領よりチャールズ3世国王に贈られたのは──

ヘルムレ社製のクラシックなイングリッシュテーブルクロック
ウォールナット仕上げの高級木製ケースに収められたこの時計は、8日巻き・4/4ウェストミンスターチャイム機構を備え、夜間自動停止機能付きの逸品です。
製造元は、ライヒェンバッハ・アム・ホイベルクに拠点を置く Hermle DREHTEILE UND UHREN GmbH & Co. KG

外務省は、このモデルを特別に指定してヘルムレ社に依頼。時計には次の特別なドイツ語による刻印が施されました:

「英国 グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国
チャールズ3世国王陛下
2023年3月29日〜31日
ドイツ連邦共和国への第1回国賓訪問を記念して」

これは、日常的な依頼では到底ありません──まさに異例中の異例のご依頼でした。

最後に、現在のヘルムレ社を率いる4代目CEOについて

現在ヘルムレ社を率いる4代目CEOをご紹介致します。

左からRolf Hermle様、真ん中が4代目であり、現CEOのDominik Hermle様、右側が
Rainer Grieble様

彼には若きリーダーとしての明確なビジョン、そして代々受け継がれてきた伝統ある企業を率いる者としての責任感と情熱があります。

このサイト名「The Clock Works」には、時計の機構──すなわちムーブメント(movement)の意味が込められています。
しかし、それだけではありません。Hermleという“真のムーブメント”との出会いと共鳴こそが、この名前に込めたもう一つの意味です。

最後に、彼はこう言葉を述べてます
「美しい日本に、心からのご挨拶を。」